~購入後にトラブルにならないための基礎知識~
競売物件を検討している、あるいは購入した方向けに、「抵当権(ていとうけん)」について徹底的にわかりやすく解説します。
「競売物件って、前の持ち主の借金とか残ってるんじゃないの?」
「抵当権がついたままだと怖い…」
不安ですよね?
競売物件のしくみを理解する事で、不安は解消されますのでしっかり最後まで読んでください。
✅ そもそも抵当権ってなに?
まずは基本から。
抵当権とは
不動産を担保にお金を貸した場合、返済されなければその不動産を売却して貸したお金を回収できるという「担保権」のことです。
つまり、住宅ローンなどを借りたときに、その家に抵当権が設定されるのが一般的です。
▷ 具体例
Aさんが銀行から3000万円借りて家を買った場合、銀行はその家に抵当権を設定する事を条件にお金を貸します。Aさんが返済できなくなった時、銀行はその家を競売にかけてお金を回収します。(これが抵当権の登記で、登記する人はAさんです。)
🏠 競売物件には、たいてい抵当権がついている
競売にかけられる物件の多くは、元の所有者がローンの返済を滞納し、金融機関が債権を回収するために申し立てたものです。
つまり…
🔹 ほぼ間違いなく抵当権がついている状態で競売される
🔹 しかし、競売によって「消滅」します(これがポイント)
💡 抵当権は競売落札と同時に消える!
ここが一番大事です。
競売を経て正式に売却許可決定が出ると、その物件に設定されていた抵当権は「すべて消滅」します。
しかも、新しい所有者には引き継がれません。
よくある誤解 | 実際には… |
---|---|
前の人の借金がついてくる? | → ついてきません! |
抵当権を自分で抹消しないといけない? | → いいえ、自動で消えます! |
住宅ローンの返済義務がある? | → 一切ありません! |
📜 なぜ抵当権が消えるのか?法的な仕組み
民事執行法第59条により、競売によって物件が「買受人(あなた)」に正式に売却された場合、
その不動産に設定されていた抵当権、質権、地役権、仮差押えなどの担保権は基本的に抹消されます。
つまり、あなたが購入する時点では「法的にきれいな状態」になっているのです。
ただし例外も…
抵当権以外の「賃借権(借家契約)」など一部の権利は存続することもあります。
※これは三点セットに記載されているので、必ずチェックしましょう。
📂 競売物件の抵当権の確認方法は?
三点セットで確認!
競売物件には、以下のような書類(通称:三点セット)が用意されています。
書類名 | 内容 |
---|---|
物件明細書 | 登記簿情報、抵当権・担保権の記載あり |
現況調査報告書 | 建物の使用状況や占有者の有無など |
評価書 | 不動産の査定額など |
これらを見れば、「どんな抵当権がついているか」「その順位」「抹消されるかどうか」がすべて分かります。
📝 購入後のチェックポイント(抵当権)
競売で物件を落札したあと、安心して引き渡しを受けるために、以下をチェックしましょう。
🔍 抵当権チェックリスト
☑ 三点セットで抵当権の有無・順位を確認
☑ 落札後、登記簿にて抵当権が抹消されたことを確認
☑ 登記手続きは専門家(司法書士)に依頼するとスムーズ
☑ 競売申立人が「抵当権者(たとえば銀行)」か確認
☑ 他の差押えや賃借権が残らないか確認(併せて要注意)
⚠️ 注意すべき特殊ケース
根抵当権がついている場合
繰り返し借入可能な「根抵当権」も、競売で基本的に消滅します。が、三点セットをしっかり確認しておきましょう。
抵当権以外の権利が残る場合
・借家人が居住中の物件などは、賃貸借契約が存続する場合もあります。
・居住者を退去させるには明け渡し訴訟が必要になることも。
🏚 賃借権が「残る」ケースと「消える」ケース
競売になっても「すべての権利が消える」わけではありません。
借家人との契約が、抵当権の設定前に行われたものか、後に行われたものかによって賃借権が残るケースと消えるケースに分かれるのです。
💡ポイントは“対抗力”があるかどうか
状態 | 賃借権の扱い |
---|---|
登記あり | 落札後も賃借権は存続(対抗力あり) |
登記なしでも引渡命令の対象外とされる | 存続する可能性あり |
登記なし & 引渡命令の対象 | 消滅(入居者に退去を求められる) |
✅ 賃借権の有無は「物件明細書」で確認!
競売物件の「三点セット」の「物件明細書」を読み解きましょう
- どんな権利が設定されているか
- 賃借人の有無
- 賃借権に対抗力があるかどうか
ここに「本件建物は賃貸中であり、当該賃借権は対抗力を有する」とあれば、
たとえあなたが落札しても、その入居者はそのまま住み続けることができます。
👤 実際によくあるケース
ケース1:賃貸契約が登記されている
→ 法的に保護され、落札者が新オーナーとなり賃貸人の立場を引き継ぐ
→ 借主から家賃を受け取れるが、退去させるには「正当な理由」が必要
ケース2:登記はないが、調査時点で借主が居住していた
→ 裁判所の判断で「対抗できる賃借権」とみなされることがある
→ 落札後も借主が住み続ける可能性があるため注意
ケース3:無断居住・親族等の居住
→ 占有者の立場によっては「明渡し請求」が可能
⚖️ 落札後に居住者がいる場合、どうなるの?
パターン①:賃借権が残る → あなたは新オーナー
- 賃借人とそのまま賃貸契約を継続
- 家賃をもらえるが、好きなタイミングで退去させるのは困難
- 正当事由がないと更新拒絶もできない
パターン②:賃借権が残らない → 明渡し手続きへ
- 明渡命令を裁判所に申し立てる(比較的簡単・早い)
- それでも居座る場合は、強制執行も可能(ただし費用と時間がかかる)
📌 チェックポイント(賃借権)
🔍 賃借権チェック
☑ 三点セットの物件明細書を確認したか
☑ 現況調査報告書に「居住者あり」と記載されていないか
☑ 「登記簿謄本」に賃貸借契約の登記があるか確認したか
☑ 現地に誰か住んでいないかを近所での聞き込みで確認
☑ 必要に応じて現地調査の専門家に相談
🧑💼 実際に賃借人付き物件を落札した人の声
「家賃収入があるのは嬉しいけど、将来的に自分で住むつもりなら注意が必要だと学びました」
(東京都/40代・男性)
「三点セットをよく見てなかったら、知らない人が住んでて驚いたかも…。今思えばちゃんと調べてよかった」
(神奈川県/30代・女性)
🧑💼 実際に競売で購入した人の声
「抵当権が自動で消えるなんて信じられなかったけど、登記簿謄本を見たら確かに綺麗になっていて安心しました!」
(京都市/50代・男性)
「自分でやるのが不安だったので、落札後すぐに司法書士に登記と確認を依頼しました。手数料は3万円くらいでしたが、安心感が違いました」
(大阪府/30代・女性)
【まとめ】抵当権=怖くない!でも事前確認は絶対に
ポイント
- 競売で物件を購入すれば、抵当権は自動的に消える
- 三点セットの読み込みと登記の確認がカギ
- 賃借権など例外的に残る権利もあるので物件明細書をしっかり確認
- 不安があれば司法書士や弁護士に相談するのがおすすめ
🎁この記事が、あなたの不動産購入の一助となれば嬉しいです!
競売物件は“怖くない”、正しい知識があれば“落札も可能”です。